ホーチミン市4区の概要
仏統治時代に重要な交易要所として栄えた街。ここ10年で治安の悪さも改善。
ベトナム社会主義共和国の経済都市ホーチミン市4区は、サイゴン川、2区のトゥーティエム半島との境界のベンニャ川と運河に囲まれた三角州の形状をした旧サイゴン港があった交易要所です。

4区と1区を結ぶモン橋
1860年にサイゴン商業港として開港。その後、フランス統治下に整備され、米やコーヒーの輸出港として発展しました。
つい10年前まで4区と言えば貧困層が集まる治安の悪いエリアでした。ベトナム全土からホーチミン市へ仕事を求めて人が集まり、スラムを形成し、川沿いには違法な水上住宅が多くありました。
2018年現在は、川沿いの水上住宅は徐々に撤去されインフラ整備が完成し、以前と比べて安全になってはいるものの、家賃の安さとアクセスの良さから出稼ぎ労働者が集まりやすく、未だベトナム人には4区の悪いイメージがついています。観光名所のホーチミン博物館や船上レストラン以外は観光客には縁遠いですが、貝などシーフード目当てにヴィンカン(Vinh Khanh)通りに足を運ぶことはあります。
近年では、1区と隔てるベンニャ川沿いのベンバンドン(BenVanDon)通りには、景観と立地の良さを生かした高級コンドミニアムが続々と建設されており、ハイエンドエリアとなっています。日本人家族が多く住む7区のフーミーフンから1区へ通勤する場合は、必ずこの4区を通過します。また、1区中心の金融街(ウォール街)と川を挟んで隣接する大変便利な場所にあり、同市で最もコンパクトな区です。
基本データ
-面積:4.18km2
-人口:19万人
-日本人居住者数:NA
-平均土地価格:平米161,723,000米ドン(約81万円、坪267万円)
4区の特徴
1. 1区隣接する中心街へのアクセス
1区に面した川沿いのベンバンドン通りを選べば、1区ビジネス街まで徒歩圏でアクセス良好です。

再開発が進み近代的な雰囲気に

1区の金融センターが目と鼻の先
2. 家賃・物価がリーズナブル
地価の高い1区中心街と隣接しながら、家賃と物価が割安なのが魅力です。

ローカル雰囲気を感じる通りが多い

ローカル向けの路地中はアパート賃料も物価も安い
3. 1区と7区に挟まれた渋滞エリア
経済の中心1区と人口が多い7区を結ぶ半島という立地柄、通勤・帰宅ラッシュには深刻な渋滞が発生します。

交差点はとにかくバイクの交通量が多い

4区から1区へと渡るカインホイ橋
【街】注目エリア紹介
1. ベンバンドン(Ben Van Dong)通り
2. グエンタットタン (Nguyen Tat Thanh)・旧サイゴン港

グエンタットタン(Nguyen Tat Thanh) エリア
ニャロン・カインホイ港(旧サイゴン港)の閉鎖後の跡地開発には、サイゴンポートと大手不動産ビングループ (Vin Group)が共同開発することが決まっています。ビンタン区の「ビンホームズ・セントラルパーク」の様な商業・業務・住宅の各機能からなる複合開発が予定されています。
3. ヴィンカン(Vinh Khanh)通り

ヴィンカン(Vinh Khanh)エリア
4. トンダン(Ton Dan)通り

トンダンエリア 148通り
トンダン地区は4区の中で最も治安が悪い場所です。中でも148通りは、嘗てベトナムのアル・カポネと呼ばれた有名なギャング”Namcam” が一帯を取り仕切った犯罪の温床でした。違法ギャンブル、麻薬取引、売春などが平然と行われていました。
【買】ショッピング
4区にはショッピングモールや外国人向けスーパーマーケットはありませんので、買い物をする場合は1区中心街へ移動することになります。一方で、食料や日用品などはローカル向けショップや市場で安く調達することが可能です。
1. ソンチウ(Xom Chieu)市場

ソンチウ市場(Xom Chieu)
2. Sieu Thi Dien May Cho Lon

Sieu Thi Dien May Cho Lon(旧 Index Living Mall)
外国人が好むモダンなデザインの家具、インテリア雑貨、食器から家電まで揃います。価格は日本と同程度ですが、センスの良いお部屋作りには欠かせない大型専門店で重宝します。(旧 Index Living Mall)
【学】教育機関
1.ホーチミン法科大学

4区はローカル色が強く、外国人向けの幼稚園やインターナショナルスクールはありません。国家大学の一つであるホーチミン法科大学があります。
【医】医療機関
4区の区立病院

BENH VIEN病院
ベンバンドンに位置する4区の管轄病院です。4区には外国人向けの医療機関は無く、普通は1区か7区へ行きます。旧サイゴン港の再開発が完成すれば「VINMEC」など近代的医療機関ができます。
4区の今後の展望
1区の対岸の川沿いのベンバンドンエリアの開発は、今後も進み高級コンドミニアムが続々と増えます。外国人が好むようなモダンなレストランやカフェも川沿いに増えて、より洗練されてエリアになることが予想されます。

川沿いの水上住宅も残っている
ベンバンドン通りの一部を除いては、未だローカル色が濃くバイク渋滞や街の衛生面には不安が残ります。外国人向けのインターナショナルスクールはありませんが、日本人学校がある7区のフーミーフンへのはアクセスは悪くないです。総合的に、治安を考えると子供連れの場合は避けた方が良いです。
今後、2区トゥーティエム半島の新都心計画は、将来セントラルスクエアから1区トンドゥックタン通り、4区、7区、トゥドゥック区、ビンタン区(ビンタイン区)へと4本の橋がかかります。
そして、4区を1区へ統合する計画があり、実現すればそのブランド価値は一気に上昇し、居住目的のみならず投資目的として更に注目を集めるでしょう。また、ニャロン・カインホイ港閉鎖後の跡地開発に大手不動産開発ビングループ(VinGroup)が名乗りを上げており、1区にほど近いエリアは数年後は様変わりしているでしょう。
4区はこんな人におすすめ!
4区に住む場合は、1区が目と鼻の先のベンバンドン通りを是非ともお勧めしたいです。また、高級コンドミニアムを外して、サービスアパートやローカルアパートを選べば、好立地を保ちながらも生活費を抑えることも可能です。
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